2007年6月アーカイブ

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 一昨年、川越に行ったときに、いちばん残念であったのが、地酒がないということ。それで、県内の酒を買ってきて、せめてもの埼玉土産としたのだが、その川越の地酒というのが目の前にある。ここは「川越地方綜合卸売市場」の酒屋で、店先には確かに川越市内の地名を明記した『鏡山』というのがあったのである。
 でも、どんなに探しても見つからなかったものが、どうしてだろう? きっと仕込み量が少なく知る人も知る幻の銘柄に違いないと喜んで、「待てよ」それならどうして市場内のこんな小さな酒屋に置いてあるんだ、という疑問が浮かんでくる。
 それで調べてみたら数年前に廃業した川越の酒蔵を、女杜氏が復活させたのであるという。これはまことにうれしい話で、この『鏡山』がうまい酒なら「喜ばしきこと倍する」ことになる。

 持ち帰った酒を見ながら、なんども味見したいものだとキャップを回しそうになる。でも夕べまで待って、白ばい(クシロエゾバイ)の酒蒸し、メバルの刺身でまずはいっぱい。これがまことに喜ばしい味わいである。もの足りないところもある。それは口に含んでサラリと口を通り過ぎる爽やかな辛さではなく、芳醇でややもたついたところだ。味の本質がやわいのである。
 ただしこれはボクの好みの問題だろうな。芳醇やや辛口としてはいい味だ。

小江戸鏡山酒造 埼玉県川越市仲町10-13

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