さて、この「墨廼江」という酒はなかなかうまい。やや軟であって、硬ではない、一見平凡な味わいだが、飲んだあとに快い余韻が感じられる。しかもどちらかというと辛口の部類。
これほどいい酒なのだから、昔から知っていてもいいように思えるのだが、「墨廼江」をよく見かけるようになったのは、ここ5、6年のことではないだろうか? 宮城県の石巻近辺というと「一ノ蔵」や「浦霞」という時代が長く、この「墨廼江」などまったく知らないでいたもの。昔から旨酒を造っていて知らないで過ごしていたなら損したなモーという悔悟の念が浮かぶ。
このラベルの派手さ加減はやや気になるが、純米酒で2500円弱という値段も、そして酒の味わいの方向性もボクにあっている。これは愛飲したいな。
墨廼江酒造 宮城県石巻市千石町8-43
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