利根川の川港として江戸時代から栄えた佐原は、今でも江戸情緒が残る町である。ここに全国的にも有名な酒蔵が2軒あって、そのひとつが「東薫」である。この「二人静」なんてなかなかいい酒であり、立ち寄るたびに求めてきている。
そんな「東薫」にもワンカップがあったんだ、という驚きとともに原材料を見てまたビックリ。糖分・酸味料添加なのだ。銘酒蔵でもこんな酒を造るんだな? と怒りを感じるのは無知なヤカラ。地方の酒蔵だけでなく多くの醸造元が、所謂普通酒という安酒を用意している。これが意外に優劣があって面白いと思えるくらいじゃなきゃ酒飲み失格なのだ。
そして、この「あやめカップトウクン」、絶妙なバランスの味わいでなかなか魅力的なのだ。これは職人技とでも言えそうだ。このランクの酒では自家醸造したものではないだろうが技ありの良き酒である。
水郷佐原にふさわしくアヤメのワンカップ。これちょっとインパクトに欠ける。とキャップを見ると面白い絵柄なのだ。浪人が刀を抱えて大どっくり、杯に旨酒を満たしてうまそうに飲む。これ天保水滸伝の平手造酒なんだろうか、味のある絵で、何度見ても見飽きない。こちらをワンカップの絵柄として使うとワンカップの覇者になれそう。しかしいい絵だな。誰が描いたんだろう?
ワンカップコレクター太郎の評価/だからーー、花は嫌いだって言っただろう。バカだなお父は!
(ちなみにこれは所謂よくある「どうでもいいから花でいこうや」というものではない。水郷佐原はアヤメで有名なところ)
●千葉の海人 つづきさんから
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