静岡の酒には一定の特徴がある。それは端正な味わいであることだ。その端正に磨きをかけて、より上のランクに行った酒が多いと思われる。思うに静岡県は日本でも屈指の酒どころなのだろう。
その静岡にあって沼津の白隠正宗はどうだろう。残念ながら、特筆すべき味わいがあるわけではないが、静岡ならではのよさを充分持ち合わせている。やや辛口である、そして味がある、飲み口が軽い。やや飲み過ぎに注意が必要なくらいにグイグイやれるのだけれど、そのぶん味わいに深みがない。また辛口と言ってもキリっとしまった男らしさに欠けるように思えるのだ。ただこの点に関しては結局好みの問題でしかない。ぼうずコンニャクとしては沼津に行くと必ず1本下げて帰る「白隠正宗」であるから好きな酒のひとつ。
また今回の「冷やおろし」は素晴らしい酒であった。これは気持ちのいいくらいにさらっと喉を滑っていく、その心地よさと味わいの深みを持っている。生粋の沼津っ子、飯塚栄一さんが特に取り置いてくれただけの凄い酒であった。飯塚さんには感謝。
白隠正宗の酒蔵「高嶋酒造」のサイトへ
http://www.hakuinmasamune.com/
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/
熊本県「香露」特選本醸造2300円 後の記事 »
滋賀県高島市「不老泉」山廃純米大吟醸 木桶仕込み
コメントする