こんなところで「義侠」に出合えるとは思ってもみなかった。「義侠」は都心の飲み屋でなんどもお目にかかっている。明らかに他に一頭抜きいんでている銘酒。それをあえて産地で買う必要があるのか考え込んだほどだ。でも新聞紙にくるまれた4合瓶、そのそっけなさがいいので買ってしまったわけだ。値段も純米酒、しかも精米歩合60で1575円は安い。
この酒の特筆すべき点はバランスのよさにあると思う。香りは抑えめ、そして辛さも旨味も、甘味も、いずれも突出しているところがない。真の日本酒好きはこの手の酒のすごみを感じるはずだ。冷やで、室温で何気なく口に含んで軽やかな辛さがあり、旨味、甘味が来て、そして辛さがまたもどってくる。これも4合でも5合でも軽くやれるのだけど、けっして味わいに欠けるわけではない。飲み終わって「うまいかったな」としみじみ思えて幸せである。
山忠本家酒造 愛西市日置町1813
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