2006年10月アーカイブ

 喉越しのいい辛口の酒だが、いかんせん味わいに欠ける。うまくないのだ。寒い冬の夜などに飲むのは物足りない。本醸造としては、よくできた製品であるが今一歩たりない酒である。

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ワンカップコレクター太郎の評価/地球儀に新潟県だよ。面白い。どうして地球が緑なんだろう。

千葉市のつづきさんから
●醸造元(株)マスカガミ 新潟県加茂市若宮町1-1-32

 伏見の酒というと「甘い」んだな、と敬遠していたのだ。そんなときに近所の酒屋できれいな鶴亀ラベルの一升瓶を見つけた。この店、コンビニながら厳選された日本酒を置いているのだ。この酒の値段が1600円と少し。でもここにあるからにはなにかあるんだろう、と興味津々で購入してきた。
 これがよいのだ。値段から言ったら昔で言うところの2級酒であろう。それなのにやや辛口で飲みやすく、そこはかと感じられる甘味がいい感じだ。これは肩の凝らない普段着の酒としていける。
 これを書くためにネットで「ふり袖」の向島酒造のページを見てみると本醸造のラベルに振り袖娘の絵が、これを見るととても買う気になれない。しかもこのホームページの基本色もその絵の着物地の緑。とてもセンスがいいとは言えない藏元だが、こんどは本醸造を飲んでみよ!

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向島酒造株式会社 京都市伏見区向島橋詰町787-1
http://www.geisya.or.jp/~furisode/

 この酒、かなり知名度の高いもの。地酒の専門店でも定番となりつつある。
 この本醸造のワンカップである。当然、味は抜群にいい。辛口であるようであるが、味わいが深い、これが本醸造なのだからお得な酒でもあるわけだ。越前勝山というのは古い歴史のある町。
 過去に一度だけ通り過ぎたことがある。雪の深い時期であった。また訪れてみたいものだし、当然、お土産は「一本義」の一升瓶ということだな。

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千葉の海人つづきさんから

一本義久保本店
http://www.ippongi.ne.jp/ippongi/index.html

 神戸市御影といったら名だたる灘五郷、まさに酒どころのなかの酒どころ。でも近年の評判はそれほどよろしくない。それは大手となって樽買いに酒蔵そっくり買いの、どこで作っているのかわからない酒を、それこそ資本力に物言わせ、ブレンドし、まぜこぜ味わいを作りに作って売り払う、そんな「会社」が目立つからだ。しかも日本全国工業製品のようにどこでも売っている酒というイメージがある。
 そんななかにあって、この神戸酒心館は酒好適米を宮水で仕込んだ昔ながらの灘の生一本を作っているようである。
 そして味わいもすっきり辛口ピンである。飲みやすい、酒飲み好みの味わいもあるし喉越しもよいもの。224円という値段と共にワンカップではベストに近いな。
 またボクにとって神戸と言えばこのオレンジジュースのような色合いが「まさに」思い浮かぶ。どうしてなんだろう。この色を見ると神戸に来たと思うのだ。絵柄にもセンスがあるし、このカップいい。


ワンカップコレクター太郎の評価/鶏がいるだろ、嫌いなんだよヒモがついてるし。船だけにして欲しいよな。色もちょっとださいよ。文字は好きだけど

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●有楽町、「むらからまちから館」で
神戸酒心館 〒658-0044 神戸市東灘区御影塚町1-8-17 TEL.078-821-2911
http://www.shushinkan.co.jp/index.html

 秋田の「秀よし」と言えば近年有名である。よく都心の居酒屋でも見かける。それを交通会館「秋田ふるさと館」でワンカップを見つけたときはうれしかったな。なぜならとてもきれいな、そして見事なカップのデザインであったからだ。なによりも優れているのは写実性においてだ。これが実際に鈴木酒造の建物なのかはわからないが、よく見ないとわからないくらいに小さく「秀よし」の暖簾。
 そして期待しないでグビリとやったところが値段の189円からすると「裏切られた」と思うほどに飲みやすいし、喉越しがいい。
 この庶民がうれしい価格帯のワンカップでこの味はまさに農民から苦労して「太閤」となった豊臣秀吉好みでないかい。

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ワンカップコレクター太郎の評価/僕家や町が出ているのは好きだな。それになんだか透けて見えるだろ、家がさ、それがいい。
合名会社 鈴木酒造店 秋田県大仙市長野字二日町九
http://www.hideyoshi.co.jp/index1.html

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 キラキラ橘商店街を歩くたびにこの店の前まできてまさか牛煮込みは買って帰れないだろう、と諦めていた。そしてある日、おずおずと、「あのこれ買うのには何か容器とかいりますよね」と尋ねてみたのだ。するとだ。
「大丈夫ですよ。ちゃんと持ち帰り用の袋がありますから」
 と言うことでビニールの袋に入れて紙袋という一見、まさか煮込みが入っていようなど誰も思わない形で渡された。これで確か350円。
 その晩酌は当然麦焼酎のロック。不思議なことに煮込みは日本酒と相性が悪い。この煮込みの味のいいこと。みそ味でモツ色々、大きめのコンニャクが入っている。モツでも部位によって歯ごたえを残しているもの、柔らかくトロッとしているの、と味わいも多彩である。こんなとき多摩地区に住んでいるのがまことに情けなくなる。

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ふくのや 東京都墨田区京島3-48-3

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 愛知県津島市にクルマを走らせていて右手に煙突を発見。建物の造りからしても酒蔵に違いない。あまりに殺風景な幹線道路から右折するとそこは別世界。美しい家並み、水を張ろうとしている田、そして農家。こんな一角が隠されている。しかもぽつんとあるのは不思議で仕方ない。
 狭い建物と建物の間にクルマを止めてちょうど黒い板塀から出てきた男性に「お酒を買いたいんですが?」と問い掛けると、事務所に案内してくれた。ところが酒蔵では売ってもらえないのだという。これは津島の長珍酒造でも同じことを言われて、地元の酒屋をおもんばかってのことのようだ。
 それで津島市の酒屋で購入したのが「雲井 吟醸」である。個人的には吟醸酒というのが苦手である。最近、明らかに吟醸香に重きを置くがために味わいがうるさい酒が多い。その割に味わい薄く甘ったるいなんて飲めたもんじゃない。
 それで冷蔵庫で適温にしてものを口に含んで驚いた。ここにはほとんど吟醸香が感じられない。控えめすぎる平凡な顔の娘のような酒。辛口に出来てはいるが味がない。でも淡麗は淡麗、辛口は辛口である。これじゃ記憶には残るはずのない酒であるな。こんな酒を飲むと石川菊姫の「東山」のすごさを改めて感じる。強弓で打たれたような強い旨味、香り。そこまで行かなくてもいいからもう少し「米を醸した」という味わいを引き出して欲しい。

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山忠新家 愛知県愛西市稲葉江頭18の1
0.72リットル 1580円
http://www.kumoi.com/

 四谷にある名店『鈴傳』の立ち飲み部に置いてある基本的な酒である。酒飲みの楽天地ともいうべき『鈴傳』が選ぶだけあって「千歳鶴」の普通酒は飲みやすく、立ち飲みでグイグイやれる。確か1合350円であって懐具合のあぶないときにはいつも「千歳鶴」となる。しかし長い間、『鈴傳』に行っていない。寂しいな。
 さて閑話休題。
 この「千歳鶴」のワンカップ、名を「北天」。この命名素晴らしい。北海道の夏の夕暮れのように爽やかな響き。そして味わいもそんな涼やかなもの。なんといっても切れがいい。それなのに味気なくないのは、この酒蔵の実力だろう。

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日本清酒株式会社 札幌市中央区南3条東5丁目2番地
http://www.nipponseishu.co.jp/

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 初めて下りた鐘ヶ淵駅から鐘淵通りを南下する。この鐘淵通りの商店街もまだまだ元気があり、また小さな工場もあってまさに下町気分が味わえる。ながながと続いた鐘淵の商店街も水戸街道とぶつかり終了となる。ここで街道を渡るかどうか迷ってしまう。このまま水戸街道を突っ切って京成曳舟線の八広駅に出て無駄歩きを終わらせるのもいいだろうけど、もの足りないのだ。
 闇が迫ってきている交差点、向こう側を見ると居酒屋らしきものが見える。それが「丸好」であったのだ。店内が見えないので引き戸の前で思案に思案していたら、後ろに人が来て、それに押されるように店に入る。店内はもう9部通り満席である。店のはほぼ真四角だろうか南西の角を四角く厨房にして「く」の時にカウンター。机席はない。
 初めてはいる店というので気になるのが「常連さん」の指定席があるかないか? 気にして突っ立っていたら、厨房のオバサンが「あんたここ」というのでとりあえず座る。この店をやっているのはどうやらこのオバサン一人らしい。向こうに煮込みの鍋が見えたので「煮込みと、酎ハイ」とお願いする。
 大鍋からモツ煮込みを中鉢にとり、なにやら液体をかけている。酎ハイがレモン入りで置かれる。そして「Nihon citron」の空瓶。この瓶は客の飲んだ数を把握するためのもの。このモツ煮込みがいい味わいだ。ときどきモツの旨味を汁に出すつもりなのか、どことなく生臭いのがあるが、まったくそれがなく程良い煮込み加減で汁も含めてうまい。

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 正面の品書きにモツ煮込みなどの丼物が並んでいるが、これならご飯にかけてもいやじゃない。そして酎ハイを一気に飲み干す。気温は下がってきたもののやはり歩きづめに歩くと汗をかく。その熱を含んだ身体に酎ハイがしみ通る。
 オバサンが目の前のガス台でしきりになにやら煮込んでいる。するとボクの後を入ってきたジイサンが「スジくれ」。「スジはないよ。こりゃ明日の分」。「それじゃ、煮込みかな」というジイサンの目の前に煮込んでいる鍋から牛すじ煮込みがすくわれて、また液体を廻しかけて置かれる。
 またカウンターのあちこちから「レバ刺」の注文。オバサンはそのつど冷蔵庫から重そうな牛レバを出して四角い皿に並べて、タレをかけてショウガとネギをのせる。レバ刺は少々苦手なのだ。そこに「ハツ刺」というのがあり、ちょうど注文がきて作り始めた。「こっちもください」と声をかける。

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 このオバサン、注文を聞いてくれたのかどうか、料理がこないとはっきりしないのが難点なのだ。でも今回はすぐに目に前に来た。このハツ刺がよかったのだ。せんぜん生臭くなく、微かに甘味があって醤油ダレと良く合っている。そして「どじょう丸煮」、酎ハイを追加する。
 この「どじょう丸煮」がうまかったのだ。ややさっぱりした辛目の味付け、しっかりドジョウの風味が生きている。これは絶品かも。そう言えばこのあたりは隅田川、荒川に挟まれて戦前、戦後の数年まで、こ用水路、水路が張り巡らされたところ。ウナギやドジョウを扱う店も多かったのだろう。これはその名残かも知れない。

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 思った以上に酎ハイを重ねて暮れきった水戸街道を渡る。それからまた無駄歩きをして東向島(旧玉ノ井)駅に至る。
●これを書いたのが9月のこと。あとで『私の東京町歩き』(川本三郎 ちくま文庫)を読んでいたら「丸好」らしい店が登場していて驚いた

 麹を作るにモーツアルトを聴かしたり、丹沢の名水を使用したりと話題の多いメーカーであるようだ。ただしこのようなことには一向に興味がないので、言及はしない。結局酒は飲んでうまいかどうかだ。商売だから話題を作ることは必要かも知れないが、モーツアルトは日本酒には合わない、出来ればブルックナーにしてほしい。
 日本酒は「冷やおろし」となって飲むのがいちばんいいと思っている。できたての日本酒の角の部分、香りなどが落ち着いてくるのには一夏を越させなければならないのだろう。
 そして「白笹鼓 丹沢ひやおろし」であるが、淡麗辛口で飲みやすい優れた日本酒である。酸味がなく、アミノ酸も低いのではないか、これならぐんぐん飲めてしまうので注意が必要。ただ惜しむらくは個性がないことか? また、720ミリリットルで940円というのは安い。

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金井酒造 神奈川県秦野市堀山下182-1
http://www.shirasasa.com/

 滋賀県の酒というのは、なぜにここまで濃厚にいうまいのか? と、いつも不思議に思う。これではあまり量がのめないではないか。そんなときに海人・つづきさんからいただいたのがコレである。ただでさえ旨口で芳醇なとこにもってきて、山廃純米、しかも大吟醸 木桶仕込み。名前も濃厚に重苦しい。
 さぞや、と口に含んで、まさにむべなるかなである。吟醸香とともに口中を満たして来たのは濃厚な旨味である。舌の底辺にはずーっと甘みが差してくる。これでは苦みが上部に抜けてこない。重すぎるな、と暗い気分になってってくる。
 それで同じく、つづきさんにいただいた鮒寿司を舌に乗せたら。その旨味のある酸味と混ざり合って、この濃厚な酒が俄然輝いてきたのだ。飲んでいる気分としては最上級のシェリーのようでもあるが、もっと上質な旨味を感じる。しかし鮒寿司、「不老泉」と続けると720ミリリットルが足りないのだ。半身残った鮒寿司がうらめしい。
 滋賀の酒蔵というのはガンコなのかも知れない。例えば静岡の酒がどんどん様変わりしてきたのとは好対照である。琵琶湖の味によって培われた旨口を多くの酒蔵がそのまま遺伝子としてもって捨ててしまおうとしないのだろう。思わぬところで滋賀の酒を再認識、そして好きになってしまった模様である。

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上原酒造 滋賀県高島市新旭町太田1524
http://www.ex.biwa.ne.jp/~furo-sen/index.html

 静岡の酒には一定の特徴がある。それは端正な味わいであることだ。その端正に磨きをかけて、より上のランクに行った酒が多いと思われる。思うに静岡県は日本でも屈指の酒どころなのだろう。
 その静岡にあって沼津の白隠正宗はどうだろう。残念ながら、特筆すべき味わいがあるわけではないが、静岡ならではのよさを充分持ち合わせている。やや辛口である、そして味がある、飲み口が軽い。やや飲み過ぎに注意が必要なくらいにグイグイやれるのだけれど、そのぶん味わいに深みがない。また辛口と言ってもキリっとしまった男らしさに欠けるように思えるのだ。ただこの点に関しては結局好みの問題でしかない。ぼうずコンニャクとしては沼津に行くと必ず1本下げて帰る「白隠正宗」であるから好きな酒のひとつ。
 また今回の「冷やおろし」は素晴らしい酒であった。これは気持ちのいいくらいにさらっと喉を滑っていく、その心地よさと味わいの深みを持っている。生粋の沼津っ子、飯塚栄一さんが特に取り置いてくれただけの凄い酒であった。飯塚さんには感謝。

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白隠正宗の酒蔵「高嶋酒造」のサイトへ
http://www.hakuinmasamune.com/

 九州の酒というのは焼酎におされて影が薄い。そのなかにあって「名があがる」酒がいくつかある。そのひとつが「香露」だろう。この酒蔵なによりも有名なのは日本で初めて吟醸酒を作り出した酒蔵だということ。30年近く前にはなかなか手に入らなかったはずである。
 そんな「香露」だから普通酒・本醸造はまずいのかなと思ったらあにはからんやうまいではないか。なによりも「旨口」なのがいい。そこに適度に辛さがあって余韻がいい。これで2300円は恐れ入る。

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株式会社熊本県酒造研究所 熊本県島崎1丁目7の20

 まずまったく関係ない話から始めるのだが、鹿野酒造の住所が面白い。町名の下の「イの六」とはいったいなんなのだろう。区画に「イロハ」があるということだろうか? 不思議なものでこれだけで加賀市の街角を歩いてみたくなる。
 さて最近酒をワンカップコレクターのために買うわけで、その決め手は明らかに「絵柄」であるが、今のところ我が国におけるワンカップの地位は低く、ほとんどが標準以下の味わいである。そんなとき絵柄のよさで選んだ「常きげん 上撰」。「絵柄がよく、味がいい」のに希に希に出くわすと余計にうれしいものだが、これもそうだ。
 適度に辛口、旨味も充分備わっている、そして適度に荒れたところがあって、まさに理想的な味わいである。230円の本醸造だが、これだけいいものを作っているなら鹿野酒造は間違いのない酒蔵だろう。
 また能登杜氏が造っている酒であるという。このバランスからすると純米酒にはもっと期待が持てそうではないか。

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●ワンカップコレクター太郎の評価/教科書にのっていた絵だよね。ぼく勉強しているぞ。(関係ない話で失礼)
180ミリリットル 230円
鹿野酒造
http://www.success21.com/jyokigen/

 弘前市でリンゴのワンカップとはまさにストレートでよろしい。よろしいが図柄はまさに最底辺のもの。よくもこれだけへたくそなワンカップを作ったものである。どうせワンカップにイラストをのせるなら「お土産物」に出来そうな美しい絵柄、笑える代物にしてほしい。
 さて玉田酒造という酒蔵、銘柄は「じょんがら」だという。そこに「玉川」という銘柄がそのような酒にかぶせられているのか不明。一昔の2級酒にあたる糖分添加の酒である。微かに吟醸香がくるのはつけ香だと思われる。どちらかというと甘み辛みを手堅く調合したよくできた普通種だ。
●千葉市のつづきさんから

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ワンカップコレクター太郎の評価/チューリップだからな。(だからどうなんだ)
玉田酒造 弘前市茂森町81番地

 ワンカップ自体としては絵柄も面白く、なんだか期待をさせるものである。それで酒蔵の地を調べるに良寛の生まれ故郷、出雲崎の隣町なのである。 
 その味わいは新潟らしいととのったもの。ややおとなしいが、いい酒だと思う。本醸造ならではの切れ、また充分な旨味を感じる。ワンカップとして望ましい一品。

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ワンカップコレクター太郎のコメント/漢字の後ろの絵がすごくいい。なんだか他の会社のとは違う。それにいいんだよ、脇についている目盛りが凄くいい。これがついているとすごくいい。
●千葉の海人つづきさんから
池浦酒造株式会社 新潟県三島郡和島村両高乙510

 愛知県津島市は古い街並みと、また素晴らしい味の店があり、本当にいいところである。その市内を地元の、うなたろう君に案内してもらって「長珍酒造」にたどりついた。津島神社の神域に近い町屋の中に一歩踏み入れて、その吹き抜けの土間。遙か高きから明かりが漏れ落ちてきている。そこで酒を一本もとめて帰ろうとして、御当主らしき老人とひととき話し込んだ。残念ながら酒蔵から直接買うことはできないとのことであるが、静かで有意義な一時を過ごさせてもらった。
 それで市内の酒屋で見つけたのが「長珍 特別純米酒 1425円」である。ロゴのデザインはやや現代的で金色の箔を押しているのが印象的。このようなうるさい瓶はあまり好きではない。ただデザインとしては優れているな。
 特別純米酒とあるのは精米度が60、これを小仕込みで醸し熟成させてあるとラベルに書かれている。その口に含んだときの香りは意外に控えめ。この抑制された香りがいい。香りが適度な分、ゆったりと味わうことが出来る。舌に受けて初めに来るのが辛さ、これがほどよく持続する。そこに旨味と甘さが来てすぐに消えていくのだ。
 これはうまい酒だ。軽く燗をつけても冷やでもいける。720ミリリットルを買ってきたのは大失敗であった。

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購入は津島市内「古川屋」
長珍酒造 愛知県津島市本町3の62

 鹿野山というと「虎騒動」とくるのでバブリーな生臭坊主というのとともにイメージが非常に悪い。でも山自体は自然豊かで植物の種も豊富、とても風光明媚なところ。考えてみるとこの『原本店』も気の毒なことだ。
 まあ、それは災難のようなものは置くとして、この酒、いたって特徴もなく、やや辛口、そこそこにイケル。なかなかよくできた酒である。
 ただしワンカップに花柄を使うという安易さに酒蔵の古すぎる体質を感じる。すなわち、未だに「ワンカップ=低級なもの」という考えがあるのではないか?
 私見ながら一升瓶を多種買い込んで日々大酒を飲み各地の酒を飲見比べるのは一般的には不可能である。そうするとワンカップはその酒蔵の味わいを知るための重要な役割を担っているのだ。
 原本店にもワンカップの絵柄にはもう少し地元ならではのものを使って欲しい。「鹿野山」なら「虎」の絵柄なんて大いに笑えるだろう。

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ワンカップコレクター太郎の評価/「だから花は嫌いだっていっただろ。父ちゃん頭悪い」。当然頭を一発ポカリ!
●千葉の海人つづきさんから

原本店
http://www.chuokai-chiba.or.jp/sake/kura/kura9.html

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